
最近家の中が常に散らかっている。A型ケンちゃんには耐え難い状況だが、父親6年生ともなると流石に慣れた。散らかすのはもちろんガキ共です。
いつものようにブツブツ言いながら散乱している本を本棚に戻していて、一冊の本に目がとまった。
「いい絵だな。こういう絵すきだなぁ。」
と、ぺらぺら頁をめくる。小学校高学年くらいが対象の本なのでマンガのように読める。いつしか片付けの手は止まり、床に寝転んで本格的に読み始める。
登場人物は小学校6年生。「もうガキは卒業だぜ」的年頃の正義感の強い主人公健太、田舎から町に越してきた大介、学校一の人気者夏葉、優等生啓一。こういう本では必ず「健ちゃん」が出てくる。そうして大抵がワシのキャラとかぶる。世の中一般の「健ちゃん像」というのはある一定の基準があり、ワシも例外なくそこから漏れていないようである。いやな気はしない。
小学校と近所のどぶ川というあまりに身近な空間を舞台に、彼らが繰り広げるごくありふれた日常を切り取った物語。若干「こんなこと子供は言わないだろ」的大人目線啓蒙的な部分も透けて見えるが、この程度だったら子供は気づくまい。無邪気に読めない大人の自分がむしろ寂しい。いずれにせよ、真夏の青空のように限りなく澄んだ友情、少年時代の夏の一頁があまりに爽やかに描かれている。この物語は、ノートパソコンも登場するまったくの現在だが、はるか昔の自分の少年時代が克明に描写されているようで、うかつにも涙が出そうになる。
「エミさーん、これいいよ!」を何度連呼したか。読後の爽快感も抜群。児童文庫、ちょっとはまりそう。
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- 2011/07/05(火) 23:40:57|
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