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エミケン 「日報」

東京・奥多摩にある 注文家具工房『エミケン』 の日々です

7月18日 日和佐六日目

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台風はまっすぐにこちらに向かっている。海から300mほど離れている事務所まで波の砕ける音が聞こえてくる。ツアーは完全に中止だが、興奮してしまう。一日事務所内で仕事。就業後スギモト氏がトレッキングに連れて行ってくれた。

地元の人でもあまり知らないという 「阿瀬比ノ鼻」 。鼻とは岬のこと。
「あそこだよ」
と指差した先にはかなり険しそうな岬がある。確かにあの先から海を眺めたら相当スゴイに違いない。でも行けるのかな?これでもワシは慎重派。今日は朝から「佐藤さん、衝撃映像撮りに行きましょう!」と言っていたスギモト氏。よほどのモノが見れるといやでも期待してしまう。

車で鼻入り口まで行く。途中海に面した道路にゲートが降りている。「これが衝撃映像かな?」ワシには充分衝撃的。車を降り歩くこと30分。鼻の先端に着いた。途中はやはり険しかった。こんな天気の日には決して行ってはいけない部類だろう。でも今日しか見れない景色もある。

「阿瀬比鼻、おお、阿瀬比鼻阿瀬比鼻」
穏やかな天気の時でも足がすくみそうな断崖絶壁。それが今は強風が吹き、巨大な波が断崖にぶつかり頭上から降り注ぐ。危険極まりない。こんな猛り狂った海を見ていると思う、人のなんともちっぽけな事よ。そして更に思う、津波はこんなものではなかったのだろう、と。自然の前で人はただひたすら謙虚を貫くべし!

衝撃映像を撮ろうとカメラ越しに見ていた海、しかしいつしか無心で荒れ狂う海を眺めていた。巨大な波が激しい風と正面衝突。それでも波はひるむことなく猛進。風も負けずに波の頂点を削り吹き飛ばす。まるで怒り狂った女が髪を振り乱して突進しているよう。

随分長いこと眺めていた。その間も波浪はますます大きくなってきた。鼻を後にした。非常にすがすがしい気分。帰路、蛇に遭う。奥多摩で蛇といえばシマヘビかヤマカガシ。しかし四国では マムシ 。これも充分衝撃映像。衝撃を受けすぎいろいろな感覚が麻痺してしまったので、ゲート内の道路を歩く。海と道路をさえぎる背よりも高い防潮堤を超えて波が降り注ぐ。衝撃映像とってやれ!とカメラを構えた瞬間、ワシは頭から波をかぶった。すべての洗礼を受け、トレッキング無事終了。

今後、台風接近のニュースを東京で聞くたび今日のことを思い出すに違いない。

テーマ:日記 - ジャンル:日記

  1. 2011/07/18(月) 23:49:29|
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エミケン ケン

Author:エミケン ケン
www.emiken.com
東京・奥多摩 「氷川城」城主。
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