24、25日の二日間、
オカベマサキ氏 、
スガワラコージ氏 とともに
雲取山 に登った。今回は親睦を深めるべく一泊の山行。
登山前日、期せずしての大雪。大きな期待と若干の不安があったが、登ってみてやはりこれはとてつもない幸運だったと悟った。一年の中で雲取がこれほど美しい姿を見せてくれるのはそうないだろう。我々の前に三人ほど先行している人がいた。おかげで道がつき、快適に登ることができた。
尾根に出ると雪はさらに深く、道があるといっても難儀した。天気も下ってきて景色も楽しめず、ガスのせいで見えるはずのゴールも一向に見えてこない。最後の1時間ほどは精神的にかなりまいった。結局非難小屋に着いたのが18時。あたりは真っ暗だった。
山頂
-9℃ 。小屋でそそくさと火をおこし待ちに待った夕食。ウマイ、実にウマイ。宴もそこそこに寝袋に潜りこむ。生き返る。もう出たくない。20時頃就寝。
23時。尿意を催す。寝袋から出るのに相当の気合を必要とする。紙おむつがあれば、、と本気で思う。小屋を出る。空は晴れていた。満天の星空。すぐそこにオリオンが。ちょっと息を呑む。下を見ても光の海。街の灯がキラキラとまたたいている。その光をバックに、大岳山、石尾根がシルエットで浮かぶ。用を足すのも忘れしばらく動けなかった。寒さで我に返り、勇気を振り絞って用を足す。足元から顔を上げ目を凝らすと、はるか前方に巨大な影が見えた。
富士山 だ。涙が出そうになった。

小屋に戻りスガワラ氏を起こす。この景色を写真に収めないで帰すわけには行かない。なんのために今回プロカメラマンを呼んだのか。目をこすりこすり出てくるスガワラ氏。しかしさすがプロ。見る見るうちにプロ魂に火が着き、夢中でシャッターを切っていた。
気づけば26時。骨の髄から冷え切った。湯を沸かし、一杯引っ掛けてから再び寝袋にもぐりこんだ。
翌朝6時起床。気温
-13℃ 。思いのほか下がらなかった。それでも充分寒い。朝食を食べ、外へ。低いところに雲があるもののほぼ快晴。夜とは違う、まったく別物の気合の充分入った美しいパノラマがあたり一面に広がっていた。各々極寒の中、至福の時を過ごす。この時間を過ごすために登ってきたと言ってもいい。

(写真:スガワラコージ)
9時、下山開始。当初予定していた
飛龍方面 へは行かなかった。このマイナールートにトレースがあるとは到底思えない。あっても相当な困難を強いられるのは必至だろう。
昨日とは打って変わっての好天。写真を撮り、雪と戯れ、楽しく下山。
13時半、小袖乗越の登山道入り口に無事到着した。すべてが完璧だった。後で聞いた話だが、先行の3人のうち一人が骨折してヘリで運ばれたそう。無事戻ってこれたからこその「楽しい登山」。我が事のように教訓にしたい。
オカベ氏、スガワラ氏、ありがとう。

おまけ→
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- 2012/01/25(水) 23:06:51|
- 山登り
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