昔から野鳥が好きだった。マニアとか野鳥の会とかそんなのではない。姿かたちと生き様がすきなのだ。精悍で淡々としてて。街中に住んでいるときは
ヒヨドリ や
ムクドリ なんかが一般的だった。
オナガ の容姿はとてもカッコイイ。
奥多摩に住んで、見える鳥の種類も大きく変わった。
カワセミ 、
ヤマセミ 、
アオサギ 、
トンビ などなど、、。
しかし一番のお気に入りは何と言っても
カワウ だ。城下の川はカワウの食事場のようで、餌を取る様子をよく観察できる。彼らはとても警戒心が強いので、あからさまに覗いているとすぐ逃げる。
サーッと1、2羽で飛んできてあたりを警戒しつつ潜行。水が澄んでいるのでヤツらの泳ぐ姿を追いかける。かなり長く泳ぐ。そして浮上。一発目で成功するほどアマくない。なんどか潜行する。水中での動きが急に早くなったときは魚を発見し、追跡しているのだ。これは興奮する。そして急速浮上。まるでUボートが船首からドカンと浮上するように勢い余って水面よりだいぶ上まで飛び出る。クチバシにはしっかり魚がはさまれている。そしてゴクリと
鵜呑み 。
こうやって魚を追いつつ下流へ泳いで行き、いつか視界から消える。
空を飛び、極寒の急流を潜る。黒ずくめの容姿はまるでボロをまとった浪人侍のよう。眼光鋭く獲物を見つけるや、居合いよろしく目にも留まらぬ速さで刀が一閃。次の瞬間獲物をしとめる。
男なら惚れますよ。
この写真は浪人が羽を休めているところ。警戒心が強いのでかなり遠くから撮らせてもらった。こんな姿にもなにか気高さを感じてしまう。

ぼろ侍
刀ひとつで
世を渡る
- 2012/02/22(水) 21:59:42|
- 奥多摩のこと
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