
このタイトルだけで充分泣ける。
最近この手の本をよく読む。ノンフィクションや自伝。特に今は「山モノ」。小説も大好きだが今は心が欲してないらしい。
長谷川恒男いわく
「登山は現代の武道だ」大島亮吉いわく
「道のありがたみを知っているものは、道のないところを歩いたものだけだ」もうこの世にいない人の言葉だと素直に耳に入ってくる。
この本を書いた
山際淳司氏 は登山家ではない。この本で登山の技術云々でなく、とことん生き抜いた男の生き様を伝えようとしている。登場人物の生き様、言葉のことごとくが、今の自分になにかを問いかけてくるようで、痛くもあり快くもあり。ただ単に山のことを言っているだけなのに。
長谷川恒男の言葉は
「葉隠」 の
「武士道と云うは死ぬ事と見つけたり」 に通じると思った。この有名な言葉は死を美化したものではない。
「常に正しい決断をせよ。その際生死は考慮するな」 という考えである。長谷川恒男の言わんとしていることはこのことなんだとすぐ思った。
一流のアルピニストは死ぬことを前提に山に登っているわけではない。自分の決めたお題のために入念に訓練と準備をする。そしてそのお題が成功するとまたひとつ上のお題を課す。道のないところを進む者にとって危険が隣り合わせなのは仕方ないこと。だから彼らには死に対しての心構えが充分できているんだと思う。死の心構えができている人間が強いのは容易に想像ができる。
そして万が一自分に死が訪れたときも従容として死に就いたのだろう。一流の剣豪が試合で破れ
「あなたの刀で死ねて本望です」 と死んでいくの似ている。
自分はこの境地にはほど遠いが、心がこの上なく熱くなった。今なら何でもできそうだ。
- 2012/05/29(火) 23:50:05|
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- 2012/06/01(金) 16:06:23 |
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